義足の専門用語

歩行周期

片側の足の踵が接地し、次に同踵が接地するまでのこと。立脚相と遊脚相で構成されます。

<立脚相>
歩行中に、足が床面に着いて、体重がかかっている間のこと。踵接地期、足底接地期、立脚中期、踵離地期、踏み切り期の5つに細分されます。

<遊脚相>
歩行中に、つま先が地面を離れてから、次の踵接地までの間のこと。つまり、足が地面から離れて、振られている間のこと。加速期、遊脚中期、減速期の3つに細分されます。

足部

人の足の外観,機能を補う義足部品の総称。さまざまな種類があり、個々ユーザーの活動度や要望に合わせて選択することができます。

カーボン足部

カーボンを使用した足部の総称です。
カーボンは一般的に強靭かつ弾力性に富む材質です。その特徴から、歩行中の一時期にエネルギーを蓄積して踏切りを補助する機能に優れています。軽量な足部が多いことも特徴です。

膝継手

膝関節の代わりとなる部品です。
バネ、空圧、油圧機構などを用いて、屈曲・伸展などの運動を制御します。さまざまな種類の膝継手があり、ユーザーの活動度や要望に合わせて選択します。

コンピューター制御膝継手

空圧または油圧のシリンダーの動きをコンピュータで制御する膝継手のことです。
コンピューターが制御する範囲は膝継手の種類によって異なります。

例えばC-Legの場合、センサー情報をもとにマイクロプロセッサーがリアルタイムで義足を調整し、遊脚相と立脚相の両方を制御します。

バウンシング

膝継手の機能の一つで、立脚相で特定の角度まで膝継手が屈曲し、それ以上曲がらない機能のことです。
角度は膝継手の種類によって異なりますが、最大でも15度程度の軽度屈曲します。それ以上は曲がらないため安定感があります。
さらに踵接地した際の衝撃を緩和してくれるのも魅力の機能です。

イールディング

膝継手の機能の一つで、義足に体重をかけることで、適度な油圧抵抗を伴いながら膝が曲がる機能のことです。急激な膝折れを防ぎ、階段を交互に降りたり、坂道を滑らかに交互に下れたり、プラスαの動作が可能となります。

アダプター

義肢を構成する膝継手や足部などの部品間を接続(連結)、固定するために用いる部品です。

ターンテーブル

義足を360°回転することができるアダプターのことで、大腿義足と組合わせて使用します。
足を上に曲げて靴を履く、床や畳に胡坐をかいて座る、イスに座って足を組むなどの動作ができるようになります。

トーションアダプター

義足を回旋することができるアダプターのことです。
歩行時の下腿部のねじれや、衝撃吸収機能をできる限り補い、よりスムーズで身体に負担の少ない動きを可能にします。

ライナー

断端をソックスのように覆い、断端の軟部組織と硬いソケットの間の摩擦などを防ぐ第2の皮膚のようなカバーのことです。ぴったりとフィットし、快適な装着感を得るためには個々に合った最適なライナーを選択し、断端をソケット内で正しい位置に固定できる懸垂システムと共に使用することが必要です。

ソケット

断端を収納し義足と接続する部分のことです。人と機械のインターフェイスとなる部分であり、力を義足に伝達します。 適合の良さが重要となるため、断端の形状とユーザーの動きにぴったりと合うように個別に製作されます。

吸着システム

吸着システムは、バルブやポンプによって断端とソケット間の空気を抜き、陰圧によって義足を懸垂するシステムのことです。義足と断端の緊密な接続を生みます。

引き布

義足を装着するための布や、筒状の袋のようなもののことです。
断端に被せ、一緒に義足ソケットに引き込み、バルブの穴から引き抜くことで、断端をソケット内に収納します。

モビリティグレード

義足の部品選択には、ユーザーの活動レベルが重要な情報となります。オットーボックでは、活動度を4つに分けたモビリティグレードを用いて、部品を分類しています。

モビリティグレード1 (低活動)

室内での歩行が可能な方。義足を移動目的に使用し、平地をゆっくりと歩行することができる、または歩行できそうな方。また歩行時間や距離が制限されている方。

モビリティグレード2 (中活動)

移動距離に制限のある屋外歩行が可能な方。義足を装着してゆっくりと歩ける、または歩けそうな方で、石ころや段差、凸凹道といった路面の障害物に対処できる方。また、歩行時間や距離が制限されている方。

モビリティグレード3 (中活動から高活動)

移動距離に制限のない屋外歩行が可能な方。義足を装着して歩行速度を変えて歩行しながら、路面にある障害物に対処できる、またはそれができそうな方。障害のない場所で歩行することができ、義足の機能を超えない程度で屋外の軽い運動や職場への復帰ができる方。特殊な路面環境でのみ健常者に比べて歩行時間や距離が制限されます。

モビリティグレード4 (高活動)

移動距離に制限のない屋外歩行が可能な方で、義足への機能的な要求の高い方。モビリティグレード3の方で、特殊な路面環境でも歩行時間や距離に制限のない方。さらに、義足に対して高度な機能を要求するため、義足での衝撃吸収やねじり運動などを必要とする方。